外壁の色は建物の印象を決定づける重要な要素です。そして、一度塗装を行うとほとんどの場合10年以上は変わらないため、色選びで失敗したくないものです。
しかし、いざ選ぶとなると、どのような色にすればよいのか、またどう選べばよいのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、外壁塗装の色選びや配色で失敗しないためのポイントについて、また外壁塗装でよく使われる人気の色なども併せてご紹介したいと思います。
目次
外壁塗装の色選びで失敗しないポイントとは?
外壁塗装の色選びに失敗しないためのいくつかのポイントについてご紹介いたします。
おもなポイントとは以下の3つです。
- 色が持つイメージを知る
- 周辺環境との調和を図る
- 汚れが目立たない色を検討する
色が持つイメージを知る
色はイメージとして人の心に働きかける力を持っています。
そして色には大きく「無彩色」と「有彩色」の分類があり、それぞれイメージが異なります。
無彩色のイメージ
色みを持たない白、黒、グレーなどは無彩色の分類になります。
白は清潔感が溢れるクリーンなイメージ、黒は高級感が漂うスタイリッシュなイメージが特徴です。
そしてグレーは派手すぎず周囲と調和する万能性があります。
有彩色のイメージ
無彩色以外の色みを持つすべての色は有彩色の分類になります。
そして有彩色は、さらに暖色系や寒色系などに分けられますが、それぞれのイメージも大きく異なります。
代表的な暖色系の色といえば、赤色やオレンジ色、黄色などです。
これら暖色系の色は、活発で気持ちを明るくするポジティブなイメージを演出します。
一方、代表的な寒色系の色といえば、青や青緑、青紫などです。
これら寒色系の色は、上品で高級感の漂う落ち着きのあるイメージを演出します。
周辺環境との調和を図る
外壁塗装の色選びをするときには、周辺環境と調和させることが非常に重要です。
もし周囲から浮いてしまうような色を選んでしまうと、ただ違和感を覚えるばかりか、街の景観を損ねてしまうかもしれません。
例えば、周囲と同系の色を選ぶと調和しやすくなります。
事前にシミュレーションソフトを使って見比べてみるなど、周辺の環境に配慮した色を選ぶよう心がけましょう。
汚れが目立たない色を検討する
色には、汚れが目立ちにくいものと目立ちやすいものがあります。
外壁が汚れてくると、年を重ねるごとに目立つようになり古ぼけた印象を与えるようになってしまいます。
汚れが目立たない色を検討するか、あるいは親水性が高く汚れが付きにくい低汚染塗料を採用してもよいでしょう。
汚れが目立ちにくい色とは、外壁に付着する汚れに近い色で、グレーやベージュなどいわゆる中間色になります。
逆に目立ちやすい色とは、白や黒、その他の原色などです。
外壁塗装で配色するときのコツとは?
外壁塗装の色選びのときには、単色ではなく複数色の組み合わせで検討することも多くなります。
外壁の色を組み合わせる場合にもコツがありますが、なかでも重要な2つについてご紹介いたします。
- テーマとなる色を決めてバランスを図る
- 同系色が合わせやすい
テーマとなる色を決めてバランスを図る
色を組み合わせるときには、配色のバランスを検討するとまとまりのあるデザインがつくりやすくなります。
まずは以下の通り、3つのテーマカラーを決定します。
- ベースカラー:最も多い面積に配分する色
- アソートカラー:2番目に多い面積に配分する色
- アクセントカラー:全体の1割程度に配分する色
これらのなかで、まず決定したいのはベースカラーです。
ベースカラーは全体の印象を決定づける重要な役割があり、全体の7割程度に配分するとバランスがよいとされています。
家のイメージカラーになるため、暖色系や寒色系など、またさらに明度を調整するなど幅広く検討してみるとよいでしょう。
続いてアソートカラーを決定します。
おもにベースカラーを補助することを目的とするため、ベースカラーと相性のよい色を選ぶことがポイントです。
アクセントカラーは面積が小さい場所に塗る色で、濃色を選ぶと引き締めや変化など非常に際立つ色になります。
これらを、1階、2階、屋根、幕板、破風板、サッシなど、シミュレーションソフトを使って面積比率を考慮しながら検討するとイメージに近づけやすくなるでしょう。
同系色が合わせやすい
色の組み合わせで最も効果的で失敗の少ないのは、同系色から選ぶということです。
同系色とは、色相を環状に配置した「色相環」で近い位置にある色のことをいいます。
同系色で濃淡をつけて組み合わせると、相性よく一体感のある仕上がりが実現できます。
外壁塗装の人気色4選
こちらでは、外壁塗装の人気色を4つご紹介したいと思います。
- グレー
- ベージュ
- ブラウン
- ホワイト
グレー
グレーは、洗練された上品な雰囲気を持つ定番ともいえる人気色です。
汚れが目立ちにくく、他のどんな色とも調和できる使い勝手のよさも特徴になります。
ベージュ
ベージュは、落ち着きや安心感をもたらす色です。
この色も汚れが目立ちにくく周辺と調和することから、失敗の少ない色といえます。
ブラウン
ブラウンは、自然を連想させる安心感と温もりを与える色です。
濃いブラウンなどは、淡色系の色とツートンカラーにするとメリハリが効いておしゃれなデザインがつくりやすい特徴があります。
ホワイト
ホワイトは、光を反射して明るい雰囲気をつくり、清潔感や高級感をイメージさせる色です。
最も抵抗なく使える色といえますが、汚れが付くと目立ちやすいため低汚染塗料を使うなどの検討も必要かもしれません。
おわりに
外壁塗装の色は家の印象を決定づけるインパクトがあります。
失敗しないためにも、ポイントを押さえて理想の色選びをしましょう。
また外壁塗装は、色だけでなく性能に注目することも忘れてはいけません。
せっかく選んだ色がすぐに色あせたり汚れが目立ってきたりすることがないよう、できるだけ耐久性が高く長持ちする塗料を選ぶことをおすすめいたします。
外壁塗装の色あせの原因や失敗しない色選びのポイントについては以下の記事で詳しく解説しています。