外壁塗装をDIYで行うことは不可能ではありません。
とはいえ、どのような手順で行えばよいのか、また注意しておきたいことはあるのかなど、実践するうえで疑問も多いのではないでしょうか?
そこで今回では、外壁塗装をDIYで行うときに必要な道具や手順と、またDIYで行うメリットとデメリットについて徹底解説いたします。
またDIYで行うより、専門業者に任せたいケースについても併せてご紹介したいと思います。
目次
DIYで外壁塗装するときに必要な道具と手順
まずはDIYで外壁塗装をするときに必要な道具と施工手順について解説いたします。
DIYで外壁塗装するときに必要な道具
必要となるおもな道具は以下の通りです。
- スクレーパー、ワイヤーブラシ、サンドペーパー
- 高圧洗浄機
- ブルーシート、マスカー
- シーリング材
- シーリングガン、ヘラ
- マスキングテープ
- バケツ
- 脚立
- 塗料(下塗り用、中・上塗り用)
- ローラー、刷毛
DIYで外壁塗装するときの手順
外壁塗装は、正しい手順でひとつずつ丁寧に行うことが重要です。
外壁塗装の大きな手順は以下の通りです。
- 洗浄をする
- 養生をする
- 下地補修をする
- 塗装する(3回塗り)
①洗浄をする
塗装する下地面を、スクレーパーやワイヤーブラシ、高圧洗浄機などで丁寧に掃除します。
汚れが残っていると十分な密着性が確保できずに早めに剥がれてくる場合があるため、汚れや古い塗膜などを確実に落としきることが重要です。
洗浄後はしっかりと乾燥させます。
②養生をする
外壁の設置物やその他設備など、塗料が付いてはいけない部分をブルーシートやマスカーなどで養生します。
③下地補修をする
下地面にひび割れや欠損がある場合は、補修しておきます。
脆弱な部分を削り落としシーリング材を充填して平滑にならします。
このときのシーリング材は、塗料が付着しないシリコン系は使わないようにしましょう。
④塗装する(3回塗り)
塗装工程は、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本です。
下塗り塗料は、下地面と中・上塗りの接着性を高める重要な役割があるため、ローラーや刷毛を使ってムラが生じないよう丁寧に行います。
下塗りが完了したら中・上塗りです。
中・上塗りは同じ塗料を使いますが、2回塗り重ねることで十分な塗膜厚を確保し、適正な耐久性が発揮できるようになります。
また、塗装工程の重要なポイントは、下塗り、中塗り、上塗りのそれぞれの塗装後に適切な乾燥時間を設けることです。
乾燥が不十分なまま塗装すると、剥がれなどの不具合が起こる原因になることがあるため確実に行いましょう。
DIYで外壁塗装するメリットとデメリット
DIYで外壁塗装をする場合、メリットをデメリットの両方を理解しておくことが重要です。
そのうえで、実践するかどうかを検討するとよいでしょう。
DIYで外壁塗装するメリット
DIYで外壁塗装するメリットといえば、なんといってもコストを安く抑えられることでしょう。
塗装業者に依頼するよりも人件費を圧倒的に減らせるため、大幅なコストダウンが図れます。
また空き時間で自由にできる点も魅力といえます。
DIYで外壁塗装するデメリット
DIYで外壁塗装するデメリットは、作業に危険がともなうことです。
とくに高所での作業は、プロでも転落事故が発生することもあるため、しっかりとした安全対策が必要になります。
また完成品質は、プロに依頼するより劣ることはまず間違いありません。
もし早期に不具合が起こるようなら、やり直す必要があるなどムダが生じる可能性もあるでしょう。
外壁塗装をDIYではなく専門業者に任せるべきケースとは?
DIYで外壁塗装をするなら、危険の少ない1階の部分的な補修に限定しておくべきでしょう。
つまり、2階部分や全面を塗装する場合は、足場の設置ができる専門業者に任せたほうがよいということです。
そもそも工事を請け負って行う場合、2m以上の高所作業は「労働安全衛生法」で足場の設置が義務づけられています。
足場だけをリースして、塗装をDIYでする方法もありますが、十分な品質が得られない場合は早期に不具合が発生する可能性が高いでしょう。
外壁塗装は、建物を雨風や紫外線から守る重要な役割を果たしています。
不具合が起こって防水機能を損ねると、水分の侵入を許し雨漏りや構造部分の腐朽を招くことにもなりかねません。
そのため、なにか問題があるようなら必ずやり直しが必要です。
再度足場を設置し、悪い塗膜を撤去して再塗装することになると、本来の外壁塗装工事よりも割高になってしまうことは間違いありません。
そうなると、コストを抑えるためとはいえ、かなりのハイリスクといえるでしょう。
足場の必要性や相場について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
おわりに
DIYで外壁塗装をすることは可能ですが、あくまでも安全が確保できる1階部分に限定して行うべきでしょう。
またDIYで行う場合でも、手順通りに、そしてやるべきことを確実にやるということが重要です。
高所作業がともなう作業は、迷うことなくプロの業者に相談しましょう。